2015/04/02

2015.02.27(金)大阪府議会 本会議「花谷充愉議員の質疑」


もう一カ月余り前ですが、2/27(金)大阪府議会 本会議での花谷議員の質疑ですが
この本会議以降、住民投票の記入方法やパワ原問題などについては、既に報道されてるけど、
理事質問によって明らかになった事もあるから備忘録として、
また、3/6(金)大阪府議会 総務常任委員会 栗原貴子議員「大阪市廃止・分割構想について」
少しだけ後述してますが、改めて大阪市廃止・分割構想についてを主に割愛して文字にしておきます。

動画は既にアップされてますが、会議録は後日確認してください(聞き間違い等ご指摘願います)

花谷充愉議員の質問予定概要  自民党大阪府議会議員団 府議会の報告



岡沢健二議長:
これより、本日の会議を開きます。
日程第1、議案第1号から第145号まで、及び報告第1号から第16号まで
平成27年度大阪府一般会計予算の件ほか160件を一括議題と致します。
只今より上程議案に対する質疑、並びに府政一般に関する質問を行います。
通告により花谷充愉君を指名致します。花谷充愉君。

花谷充愉議員:
自由民主党大阪府議会議員団の花谷充愉でございます。
これより我が会派を代表して質問させていただきます。
まず、知事より提案のあった大都市制度に対する考え方については、
今後、「大阪市廃止・分割構想」の呼称を使わせていただく事を冒頭申し上げておきます。
松井知事と橋下市長が大阪市廃止・分割構想について、
語ってこられた意義や必要性は、論拠が抄出しています。
当初、大阪府と大阪市との二重行政を解消し、無駄を排除する事によって、
単年度で4,000億円の財源を捻出し、そのお金を集中投資して、大阪の成長のために使い景気を良くする、
そして、特別区は人口が20万人~30万人までの規模とするというものであったと理解しています。
しかし、大都市制度の見直しに伴う効果額は、殆ど出てこない事が明らかになりました。
更に、堺市の80万人が大きいので三つに分割すると言ってこられたのに、
特別区の人口も大きいところでは、70万人程度の規模になっています。
市長自身、大阪市廃止・分割構想は、単なる組織論であって、
この構想が実現したからといって大阪の経済が良くなるわけではなく
この構想と大阪経済との間に因果関係がない事を認められています。
知事もこの構想が実現すれば、毎年4,000億円もの巨額の経済効果を生み出すなどと言いながら、
この数字が希望額に過ぎなかった事を認めておられます、
我が会派は、財政問題や職員体制、効果額、特別区の持つ事務と一部事務組合との関係などについて、
さまざまな課題がある事を指摘して、議論を深めてきましたが、
その結果、この構想が実現しても4,000億円の効果がないだけでなく
特別区のイニシャルコスト、ランニングコストに膨大な経費を要する事など
多くの課題がある事を明らかにする事が出来ました。
知事・市長は、大阪市廃止・分割構想を実現しなければ、これまでの府と市の施設投資など、
いわゆる二重行政と決めつけているものの無駄が無くならないようなミスリードを重ねて来られました。
仮に、大阪市を廃止し分割しても、これまでの無駄な投資額が戻ってくる事は無いにも拘わらず、
大阪市を解体して、特別区に再編すれば、府・市の二重行政の無駄が無くなるかのように言うのは、
大都市制度と過去の政策の失敗を無理矢理繋げるすり替えです。
改めて大阪市を廃止して、五つの特別区を設置する目的・意義と、その必要性について知事に伺います。

松井:
自民党大阪府議会議員団を代表されましても、ての花谷議員のご質問にお答えを致します。
只今ご質問いただきましたけども、あのーこれまでの大阪府・市の現状、
これを顧みる事なくですね、効果ノウはないとされてる事は残念であります。
えーこれまで法定協議会で議論をされてきた法定協議書の中でもですね、
行政、行革効果だけでもコストを差し引いた上で、
17年間で2,600億の効果額が長期財政推計において、算定をされております。
更に、二重行政の解消に留まらず、間違いなく大阪の再生、成長が進むと確信を致しております。
都市間競争が激化する中、広域行政が一元化され、統一された戦略の下、大阪再生に向けて、
施策が迅速・効果的に実施される効果は計り知れないものであります。
併せて、270万人の巨大な大阪市を再編をし、5区の特別区を設置を致します。
人口減少社会が本格化する中、公選の区長、区議会を通じて、
住民自らが必要なサービスを市内一律でなく、住民の特性に応じて決めていく事が可能になります。
住民自治の充実にも大きく寄与するものと考えています。

花谷議員:
行革コストっていうのは、大阪市を廃止しなくても出来る事、これは我々主張してますので、
その数字を未だに持ち出されるっていうのは、知事は狡いなあと思います。
そもそも大阪市廃止・分割構想の出発点でありました水道事業については、一体どのようになったのでしょうか。
知事は、水道事業が二重行政の最たるものだと主張して来られましたが、
大阪市廃止・分割構想で一本化されるのか、知事にお伺いします。

松井:
かつて府営水道は、かつての府営水道は、現在では大阪市を除く府内市町村による企業団で
運営されておりまして、新たな大都市制度が実現すれば、
大阪市水道は、特別区の一部事務組合に移行する事から、その後は、企業団と一部事務組合との課題となります。
これにより基礎自治体の水平連携として、両者の統合に向けて協議が進めば、
府域一水道の実現に大きく近づくものと期待を致しております。
あのーこれ花谷議員が一番よくご存知だと思うんですけど、
この府域一水道につきましてはね、何故、当時、大阪府が水道部を持ってる時に出来なかったのか、
要は結局、大阪市が大反対をしたわけです。
えー自民党の中でも、えー府議会と市議会の意見が違いました。
えー今まさに、大阪府がまだ水道部を持っている状態であればですね、
えーこれ議会の、両議会の同意要りますが、えー僕と橋下市長の間で、府域一水道は出来てた。
そして、もしその時に、議会が同意しなかったとして、しなかったとしてもですね、
大阪都構想が実現すれば、今大阪府が水道部を持ってれば、
大阪府都構想が実現すれば、府域一水道は、ワン水道、これは実現可能だと、
こういうふうに僕は捉えてます。

花谷議員:
意味不明の答弁です。
パネルをご覧ください。


大阪市は、浄水から卸・小売まで行っています。
大阪府は、浄水と卸を担い、小売は市町村が行っています。
右端見てください。
しかし、池田市や河内長野市は、浄水から小売まで行いながら、大阪府からも水を買っています。
二重行政というならば、大阪市と大阪府の間でなく、大阪府と池田市などの間です
自民党の中で色々議論してましたけども、最後に企業団を作られたんは誰でしょうか
知事・市長、お二人でよく考えていただいて、
これは不可能だというふうに結論付けていただきたいなと思います。
そもそも、府は府域において、多極分散で均衡ある発展を目指す事が自然な発想であると言えます。
議員数の3分の2が特別区以外の選出議員で構成される府議会で、
大阪府のど真ん中に位置する特別区のエリアに、IRへの投資も含めて、
重点的に集中投資を優先する判断を行うと言っておられますが、果たしてそうなるのでしょうか。
議会がそのような判断を行う事は、不自然と言うべきです。
このような議員構成の府議会の下、広域自治体である大阪府は、
仮に財源があったとしても、特別区のエリアに集中投資する事は出来ないはずと考えますが、
どうお考えになられてますか。知事にお伺いします。

松井:
ほんと残念ですね、花谷議員。
花谷議員も広域議会に所属をされております。
今まさに、この府議会において、えー大阪市以外、エリア以外の議員が3分の2以上占めているわけであります。
しかし、この大阪府議会において、3分の2以上が大阪市、市外の、えー議員でありながら、
さまざまな大阪全体の、おー課題を解決してきてますし、
例えば今回、南海トラフ、えー地震に対しての防潮堤の整備、これ大阪市内を優先的に取り組んでおります。
えーこの大阪市域外の議員の皆さん、例えば泉州エリアの皆さんが
大阪市内より、まず我々のところを先にやるべきだなんていう意見は出ておりません。
えー広域議会、まぁ大阪府議会、えー新たな大阪都になれば都議会、
都議会の議員の皆さん方は、大阪を全体を見て、えー最適な、あー行政の、ま、進め方、投資のあり方、
こういうものを、えー、こういうものを進めていける、そういう広域議会だと私は思ってますんで、
議員のご指摘のようなものにはならないと考えてます。

花谷議員:
再編効果として、平成29年から45年までの17年間で、
2,630億円の削減が実現出来るとのシミュレーションが示されています。
内訳は、AB項目が1,849億円、平成27年度以降の市政改革プラン見込分が357億円
職員体制の再編効果額が424億円というものです。
しかしながら、AB項目や市政改革、職員体制の見直しから来る効果額などは、
この構想とは無関係な数字であり、その一方で大阪市廃止・分割構想により、
余分なコストとして、新庁舎整備やシステム改修費等に680億円もの経費が掛かり、
大阪市の廃止・分割によって、特別区は最初の五年間で1,000億円もの財源不足になる事が明らかになりました。
更には、効果額とされているものの内、AB項目や市政改革による効果は
明らかに、この構想とは全く関係なく実現が可能です。
また、職員の削減による効果についても、この構想と関係がありません。
というより、寧ろ効果ではなく、コスト高になるものだと言わざるを得ません。
つまり、技能労務業務の外部委託化などによって、職員数が減るという理屈であれば、
大都市制度とは何の関係もありませんし、逆に技能労務職以外の職員については、
増やす必要があるとされているからです。
これは一部の事務を大阪府に移すとしても、なお自治体規模が小さくなる事から、自然な事だと思います。
結局、大都市制度の見直しで増加するはずです。
市政改革で実現できるものが、削減効果となっているだけではないでしょうか。
大阪市を廃止・分割して、特別区を設置すれば、
本当にこれほど大幅に職員数が減ると考えておられるのでしょうか。改めて知事の認識をお伺いします。

松井:
特別区の職員体制については、えー実際に中核市として運営している近隣五市をモデルとした上で、
生活保護における被保護世帯数など、大阪市の特性も可能な限り用いて、
最適な職員体制を目指し、制度設計を行っております。
中核市権限を基本とする事務を担う特別区を設置するからこそ、
近隣中核市をモデルと設定した職員の削減が可能と考えております。
今、花谷議員からAB項目の話もありました。
じゃ、何故今できないのかという事なんです。
大阪府と大阪市、府議会・市議会、それぞれの意思決定がバラバラでは、
AB項目、これを纏めたところで実現が出来ません。
大阪都になれば、これらが一挙に解決できます。

花谷議員:
今の余分な答弁は、後ほど議論さしていただきます。
次に、行程表については、本来特別区の設置日を決定する際、議論すべきであったのではないでしょうか。
住民投票を実施して、過半数の賛成を得た時から必要期間を検証した上で、
特別区の設置の日が決められるのが筋です。
先に日にちを決めてから、その後、行程表を作るというのは、完全なアリバイ作りとして作成されたものです。
今回取られた手順について、合理性はあるのか、知事に伺います。

松井:
特別区の設置の日については、法定協議会における職員体制、システム改修、
庁舎の改修などのスケジュールを示し、協議の上、決定されたものであります。
今回いよいよ議会で、協定書を承認いただき、住民投票で特別区設置が決まれば、
速やかに準備作業を進める事が必要という事で、協定書の執行者である私と市長とで、
どのように準備を進めていくかを行程表としてお示ししたところです。
この手順に全く問題ないと認識してます。

花谷議員:
いや、全く逆の手順だと指摘しておきます。
パネルをご覧ください。


先日、橋下市長が民放番組に出演され、我が党市議団幹事長と大阪市廃止・分割構想について対談された時、
「大阪市・負の遺産」と題して、パネルを使って説明されていました。
その時に使っていたパネルです。
閉鎖した施設と、損失を計上した事業などが提示されていました。
しかし、これら施設は政令市しか設置出来ないのではなく
一般市などでも独自に施設を作る事が可能なものです。
地方に行けば、ドーム型体育館など、町立で設置しているところもあります。
やり玉に挙げられていた施設は、政令市しか設置する事が出来ないのでしょうか。
大都市局理事にお伺いします。

大都市局理事 阿形公基:
お示しの施設整備は、政令指令都市かどうかではなく大阪市の判断で実施されてきたものであり、
大阪維新の会の資料において、「大阪市・負の遺産」として示されたものと認識致しております。

花谷議員:
再度聞きます。
このような施設は、法令上どのような市町村でも実施可能で、
特別区でも実施出来るのではないでしょうか。いかがですか。

阿形理事:
これらの施設整備は、法令に定められた事務ではございませんので、
制度として、特別区で実施する事が出来ないというものではございません

花谷議員:
つまり、出来るという事ですね
この協定書によって特別区設置後、WTCビルとゲートタワービルのような事が
再び起こらないという保証はあるのですか。理事にお伺いします。

阿形理事:
特別区設置協定書に規定しております特別区と大阪府の事務分担の考え方を踏まえますと、
WTCビルやゲートタワービルの設置につきましては、その設置目的や規模から見て、
特別区の事務には馴染まないというふうに考えております。

花谷議員:
理事の考えを聞いてるんじゃないんです。
特別区で作ってはならないという規制があるのかどうかという事を聞いてるんです。
法令上、そういう規制があるんですか。

松井:
今、花谷議員から色々と負の遺産についてのご質問ありましたが
要は結局、ああいうマイナスの、大マイナスの負の遺産を
大阪市議会が止めれなかったという事です。
やはりきちっとチェックが出来なかった。
何故えー役所が温泉施設を要るんですか。
えーワインを貯蔵する施設が要るんですか。
えーそういう議論が大阪市議会において、やっぱり為されてこなかった。
要は、大阪市議会というのは、270万の大きな、えー基礎自治体であるが故にですね、
議会のチェックの目が届きにくいと、要は今回それを五つの特別区に分ければ、
えーその特別区で、公選の区長が5人選ばれですね、
またそれぞれの議会が、えーそこに出来上がり、住民の規模も、その行政体の住民の規模、小さくなる、
要は役所に近くなるという事ですから、ああいう負のマイナスの、えー大マイナスのような
ああいう、えーハコモノ事業、これは止めれる可能性は、えー非常に高くなると、こう思ってます。

花谷議員:
知事の思いを聞いてるん違うんですよ。
法令上そういう規制を出来るのかと、特別区に対して聞いてるんです。
更には、ゲートタワービルは府議会で決めてますよ。
だから、きちんと答弁してください。
ですから、知事に求めてるんじゃなくて、理事に求めてます。

阿形理事:
繰り返しになりますけれども、施設整備は法令に定められた事務ではございませんので、
制度として、特別区で実施する事は出来ないというものではございません

花谷議員:
規制は出来ないと、はっきり答弁をいただきました
それではですね、AB項目の統合一元化、これ色々と知事は仰ってますが、
こういった項目の中で、東京都の特別区が設置しているものはないのですか。理事長お答えください。

阿形理事:
府市統合本部で取り上げましたAB項目の施設とは、その機能や規模は全く異なりますけれども、
東京都の特別区が設置しているものという事でありましたら、
例えば、台東区の老人保健施設を併設した地域病院
或いは、品川区などでの地元芸術家の作品展示や区民利用を目的とした美術館
また、杉並区、足立区、江戸川区の保健所などの検査機能を集約した地方衛生研究所
また、大田区の地場産業育成のためのインキュベーション施設
更には、区立の中・高一貫校や特別支援学校などがございます。

花谷議員:
今お答えいただいたら、病院も美術館も研究所も産業関連施設も出来てますね。
WTCやゲートタワービル、そして今のAB項目、こういった施設、
大阪の、じゃあ特別区は、設置してはならないという規制はあるんですか。もう一度理事お願いします。

阿形理事:
協定書におきましては、大阪都市圏の集積、及び広がりを踏まえて、大阪全体の成長、都市の発展、
及び安心・安全に係る事務等については、大阪府が処理するという事と致しております。

花谷議員:
ごめんなさい、理事ね、僕が聞いてるのは、法令上規制があるんですかと
大阪の特別区を設置した場合、それを聞いてるんでお答えください。

阿形理事:
協定書に、個々具体に記載をしているわけではございませんが、
先ほどご答弁申し上げました通り、大阪都市圏の集積や広がりを踏まえて、大阪全体の成長、都市の発展、
及び安心・安全に係る事務については、大阪府が処理する事と記載を致しております。

花谷議員:
先ほどは明快に規制できていないという事を仰ってましたんで、
これも同様だというふうに理解しておきます。
もうちょっと分かり易い答弁のほうが有り難かったんですけども。
じゃあですね、次に先ほどのパネルで損失と書かれた部分の数字の合計は、これ1兆3,642億円なんですね。
これ全てが損失なんでしょうか。理事お答えください。

阿形理事:
お示しの資料による損失の意味っていうのは、承知を致しておりませんけれども、
お尋ねの数字は、資料に事業費用として記載されたものの合計だというふうに理解を致しております。

花谷議員:
何度もごめんなさいね、理事、もう一つ、
負の遺産とされた施設の損失は、幾らですか。損失ですよ。

阿形理事:
大阪市において、お示しの施設に係る損失額を取り纏めたり
公表したりした事はないものというふうに認識を致しております。
また事務局としても、そうした観点からの分析は行っておりません

花谷議員:
いい加減すぎますねぇ。
市長がああいうパネルを使って説明されると、市民は全額損失だと思っておられると思いますよ。
この後、ちょっとまた議論さしていただきたいと思います。
もう一つのパネルをご覧いただきたいと思います。


これは、東京・大阪の一人当たりの負債残高を示したものですが、
大阪市廃止・分割構想実現後、負債残高は劇的に減るのでしょうか
また、新たに発行する起債は劇的に減るのでしょうか。併せて理事にお伺いします。

阿形理事:
負債残高が劇的に減るのか、或いは新たに発行する起債が劇的に減るのかっていうご質問でございますけれども、
新たな大都市制度の実現によりまして、既に発行済の負債総額が直ちに減るという事にはなりませんけれども、
これまで発行された地方債というのは、償還が進めば確実に減っていく事となります。
また、新たな、新たに発行する地方債は、新たな役割分担のもと住民サービスの適正化が図られる中で
発行されていくものというふうに考えております。

花谷議員:
今の答弁でね、特別区設置に伴いサービス水準は維持するという事ですが、
それでしたら行政需要は、劇的に変化しないはずです。
起債は減らないだろうと思いますが、理事いかがですか。

阿形理事:
協定書では、事務の承継にあたって住民サービスを低下させないように、
事務を引き継ぐ事とされているところでございます。
その上で、公選区長と区議会がそれぞれの特別区の実情に応じたサービスを
行っていくと、事になっていくというふうに思われますけれども、
地方債を活用する事業についても、適切に判断をされていくものというふうに考えております。

花谷議員:
住民サービスを低下させないとの答弁、これは変化しない、劇的に減らないという趣旨の答弁と受け取れます。
もう少し明快に答えて欲しかったと思いますが、次に行きます。
知事・市長が大阪市廃止・分割構想を実現すれば、こうした施設投資の無駄が解消して
損失も無くなり、負債が減るかのようなミスリードを繰り返し行って説明されているのはおかしい事です。
誤解を与えていますが、どうお考えになられてますか。知事にお伺いします。

松井:
これまで府と市それぞれがバラバラに投資を行ってきた結果が、先ほどからの多くの府の遺産を
抱える事になったという事であります。
しかし大都市制度が実現すれば、明確な役割分担のもと広域行政が一元化をされ、
二重の投資が解消されると共に、今の大阪市が五つの特別区に再編する事で、
よりきめ細やかなところに配慮をした施策の選択が可能になります。
そうする事で、住民サービスが最適化をされ、これまでのような無駄な投資を発生させる事は、
なくなるものでありまして、えーミスリードをしてるという指摘はあたりません。
えー要はあのー割合の話なんです、花谷議員。
先ほど、えー表出してもらえますかねぇ。


要は、東京都と、えーこの大阪府の、このーえー一人当たりの負債残高の違いというのは、
東京都は、やはり大きな仕事をしてる、都民としての一人当たりの負債残高のほうが多いんです。
区民は少ないんです。
だから、大阪の場合は大阪府民として、一人当たり負債残高を持つより
大阪市民が圧倒的に借金を背負ってると、この割合がおかしいでしょうと、
この大阪市民が一人当たり負債残高、借金を抱える原因となったのが先ほどの負の遺産ですよと、
こういうものをもう二度と繰り返す事のないように、身近な役所を作り、
市民自らが、区民自らがチェックしていきましょうというのが大阪都構想なんです。

花谷議員:
知事、さっきの私と理事とのやり取り聞かなかったですか
特別区になったって、出来るんですよ。
だから、二度と出来ないなんて言うのは、知事のミスリードです。
先ほどの起債の事だって、東京都は財政状態が全然違うでしょ。
交付税も頂いていないし。
だからそういう事と、あまり比較しても意味のない事だというふうに指摘をしておきます。

今度はですね、特別区の設置に伴って生じるさまざまな問題点について、質問します。
住民にとって、最も身近で分かりやすい点について、まず質問させていただきます。
あくまで前提としてですが、仮に特別区となった場合
住民、事業者にとって住所変更のお知らせや封筒などの印刷費等が掛かりますが、
どれくらいの費用になると試算しておられますか。
その費用は誰が負担しなければならないのですか。併せて理事にご説明をお願いします。

阿形理事:
特別区設置による住所変更によって、市民や事業者に印刷費用などのコストが生じる事は認識を致しておりますが、
そのコストについては、特に積算は致しておりません
尚、これらのコストは、住民や事業者が負担する事になるものというふうに考えております。

花谷議員:
住民に与える大きなデメリットの一つですのに、お調べになられてないというのは残念です。
きちんとお調べになってご説明をしていくべきです。

次に特別区の職員数について、大都市局は近隣中核市並みの職員数に合わせているとしても、
各特別区の職員配置を見た場合、地域の特性等が職員体制に全く反映されておらず
更に多くの職員が必要となる可能性があります。
この点、9月議会で我が会派が指摘しましたが、
改めて特別区の職員数や配置が検討され直した形跡がありません。
地域特性について、我が会派の指摘を受けて、何故改めて見直しを検討されなかったのですか。
これは、実に不誠実な対応ではないかと思いますが、理事にお伺いします。

阿形理事:
協定書には、職員の移管について記載する事というふうになっております事から、
各特別区の職員総数を概数でお示しをしているところでございます。
ご指摘の地域特性に応じた部局毎などの具体的な職員配置につきましては
今後、特別区が設置されるという事になりましたら、今般取り纏めました行程表に記載の通り、
平成27年10月までに、部局毎の組織・定数を仮決定し、翌28年9月議会で、 
府・市両議会へ体制案をご報告の上、平成29年4月の特別区設置に向けて、精度を高めていく事と致しております。

花谷議員:
あくまでも平均を取ったに過ぎず、協定書を纏めるまでにしないといけない作業だったと思います。

次に特別区の財政運営について、設置後当初五年間で、1,000億円の収支不足が見込まれており、
これを土地売却と財政調整基金の活用で、賄うとのシミュレーションをされております。
こうした売却益や基金は、本来もっと有効に使うべき性質のものです。
制度改正の尻拭いに使うのはやめるべきだと思います。
このように、当初から収支不足が見込まれる以上、特別区の財政は綱渡りというほかありません。
重要な財源である地方交付税の算定方法の詳細が決まっていない事も大きな問題です。
地方交付税の算定について、府と市の総額を超えないとの地方制度調査会の方針に基づき、
現在の水準を維持できるようにするとの事ですが、総務省とはどのような調整をされているのでしょうか。 
また、一つの市と見なした場合の基準財政需要額は、平成23年度決算ベースで見た時、
大阪市では、5,645億円で済むのに対し、特別区毎の基準財政需要額を合計すると、
5,681億円が必要との試算が出ており、36億円も必要額が増えます
五つの特別区に分割されたスケールデメリットの為、財源措置は多くならないといけないはずであります。
仮に今の水準を維持出来たとしても、それだけでは不十分です。
こうした分割によるスケールデメリットを賄う、補う、財源はどこが負担するのでしょうか。
住民サービスが低下する恐れがありますが、どうなのか併せて理事にお伺いします。

阿形理事:
地方交付税の算定については、現行の大阪府・市の算定水準を基本とする方向で、
国と調整を図ったところでございます。
今後、特別区が設置されるという事になりましたら、設置年度である平成29年度の算定に向け、
具体の検討が国において行われる事から、適宜調整を行って参ります。
交付税算定については、それぞれの市町村毎に算定する個別算定と、東京特別区のように、
特別区全域を一つの市と見なして算定する方法がございます。
ご指摘の数値は、一定の仮定の下に、この二つの方法を起算したものでございますが、
いずれの場合でありましても、それぞれの算定方法に応じて、必要となる基準財政需要額は算定される事となります。
一つの市と見なした場合でありましても、区議会や行政委員会など、
特別区設置によって続行する経費は反映される事となります。
尚、特別区設置の際の人件費を含め、再編に伴うコストを踏まえた長期財政推計を
昨年7月の法定協議会でお示ししており、特別区の財政は運営可能となっておるというふうに認識しております。

花谷議員:
理事、36億円増やしてもらえるという事ですか。
国とそこまで詰めているのでしょうか。

阿形理事:
先ほどご答弁申し上げました通り、一つの市と見なした場合でも、必要な財政上額は算定されるという事になりますが、
具体の算定方法につきましては、特別区の設置が決まった後
設置年度に向けて、国において検討されるものでございます。
その段階で、しっかり国と調整して参りたいというふうに考えております。

花谷議員:
何も決まっていないという事じゃないですか。
一年前と全く変わってないじゃないですか。
それで特別区がきちんと運営できると、何故言い切れるのでしょうか。

次に、大阪市を解体して五つの特別区ができれば、
6分野に渡る100以上の事務を受け持つ全国的に例を見ない巨大な一部事務組合が出来ることになります。
ある特別区が一部事務組合を脱退しようとしても、現実的には脱退する事ができない事が明らかになっています。
住民自治という名の特別区の設置後、特別区の意思、住民の意思で一部事務組合を設置すべきと考えますが、
理事いかがですか。

阿形理事:
国民健康保険事業や介護保険事業、水道事業、システム、施設、財産の管理に係る事務につきましては、
一部事務組合で実施する事としておりますが、
これらの事務を継続的・安定的に引き継ぐため、協定書でお示しした通り、
特別区の設置の日から一部事務組合において、実施する必要があるというふうに考えております。

花谷議員:
特別区の自立性が全く担保されていない点も問題です。
殆どの基礎自治体が水道事業や国民健康保険、介護保険の事務を担当しています。
水道や国保の料金等は、市町村の取組状況や努力によって差が生じやすい事務であり、
努力しだいで会計を黒字化したり、保険料等を下げる事もできますが、
協定書案では、特別区には基本的な権限も与えていません

以上、申し上げた通り、大阪市を解体・分割する特別区設置協定書では、
特別区の財源とサービス水準の維持について、精神論だけで明確に保障していません
大阪府の投資というのも担保がなく、特別区の運営も実にあやふやなままです。
大阪市の改革効果は、廃止・分割しなくても、我が会派が提案する大阪戦略調整会議で実現できる事です。
五つの特別区の新庁舎やシステム改修などに掛ける必要のない680億円ものコストを掛けてまで、
見通しの立たない道に突き進むのは、府民・市民を不幸にするだけです。
大阪市を廃止すれば、現在の法律では政令指定都市に戻る事はできません。
こうした事が分かっていながら、それでも大阪市廃止・分割構想の実現に突き進まれるのですか。
知事のお考えをお伺いします。

松井:
えー二重行政を根本的に解消し、大阪を再生していくには府・市の行政体制を根本的に見直し、
抜本的に見直し、広域機能そのものを一元化をする新たな大都市制度、
大阪都構想の実現しかないというのが私の考えです。
大阪戦略調整会議においては、現在の公設試験研究機関や病院に対する府議会・市議会、
それぞれバラバラの対応を見ても、機能するとはとても思えません。
また、精神論だけという事ですが、これはしっかりと国において
えー意見なし、問題なしという形で、総務省からお墨付きを頂いております。
これほどの担保はもう無いと、こう思っております。
問題があれば、意見があるという形で返ってくるんです。
だから、えー我々側から総務省窓口に、各省庁に全て、今回の制度設計について、
ご照会をした結果、意見なしという答えが返ってきてる
意見なしというのは、新たな特別区を設置し大阪都を設置したとしても
えー住民一人一人のサービス、これはもう悪い、大幅な悪い影響を与えないという事
意見なしなんです
そして、えー財政調整についても、まさにやれるという事で、意見なしという答えを頂いておりますから、
精神論だけで申し上げてるんではありません。

花谷議員:
知事、総務大臣の意見は、そんなんじゃないんで、よくきちんとご理解ください
で、私が指摘してるところも、そんなところじゃないんです。
二重行政が根本的に解消するなんていうのは、さっきも聞いてたでしょ
できないんですよ。

次にいきます。
大阪市廃止・分割構想の民意を問うため、5月17日の実施が予定されています。
大阪市民対象の住民投票について、市民から非常に分かり難いという声をよく耳にします。
実施する以上、きちっと詳細を市民に知らせる必要があります。
そこで、住民投票では、選挙活動に関して、禁止・制限事項の制約を受ける事になると思いますが、
今回の住民投票は、公職選挙法など法律の規定に基づき、
どのような仕組みの基で実施されようとしておられるのか、投票用紙への記載方法はどうなるのか、
運動にどのような制限があるのかなど、明らかにしていただきたいと思います。
また、今回、市民の関心は高いとの報道がありましたが、
住民投票は一定の投票数がなくても、低い投票率でも成立するものなのかどうか、理事よりご説明をお願いします。

阿形理事:
住民投票につきまては、大阪市選挙管理委員会で執行されるものでございますが、
大都市法で規定されている事でございますので、府市大都市局においてお答えを致します。
住民投票に関する投票運動については、大都市法第7条6項により、政令で特別の定めをするものを除くほか、
公職選挙法中、普通地方公共団体の選挙に関する規定が準用される事となっております。
住民投票の投票用紙につきましては、賛成か反対を自書する様式と、
賛成欄か反対欄にマルを付ける、いわゆる記号式の二つの方法が規定されており、
本件の住民投票を所管する大阪市選挙管理委員会において、決定されるものでございます。
また、投票運動の制限がある行為と致しましては、未成年者の投票運動の禁止、戸別訪問の禁止、
夜間の街頭演説の禁止など、16項目が挙げられております。
尚、大都市法では、投票の成立に必要な投票率に関する規定は無く、
例え投票率が低い場合であっても、住民投票は成立する事となっております。

花谷議員:
これまでの議論で明らかになりましたのは、
知事・市長が究極の二重行政とされていたWTCビルとゲートタワービルなどの施設
更には、病院、研究所などAB項目、これらは大阪市を廃止し、特別区を設置しても
大阪府と特別区の間に発生する可能性があり、根本的な解決策にならない事が明らかになりました。
議論聞いてたらそうでしょ。
二重行政を根本的に解消できるというのは、知事の思い込みに過ぎず、
4,000億円の財源を捻出するという希望だと言ったのと同じだと思います。
つまり、大阪市廃止・分割構想が府と市の間で、二重行政を二度と作らない究極の大都市制度だという宣伝は、
有権者を騙す事になります

続いて、意思決定の複雑化を説明します。パネルをご覧ください。


左の図は、現在の大阪市の事務をイメージ化したものです。
これら4兆円近くの事務を現在は、大阪市議会で一元的に決定しています。
そして、右の図は特別区に分割した時の事務のイメージです。
1兆5,000億円の事務が大阪府議会で審議されます。
約1兆4,000億円の事務が五つの特別区で審議されます。
更に、約6,000億円の事務が一部事務組合で審議されます。
合計七つの意思決定機関に分けられるのです。

更に、府と特別区と一部事務組合の間の財政調整が都区協議会
まぁ正確には府区やと思いますが、協議会で議論されます。
合計で八個の意思決定が相互にリンクし、複雑化するのです。
広域行政の一元化についても、法定協議会でIRなどを誘致する場合、
誘致先の特別区の区長と議会が了承しない場合は、どうするのかと
私が橋下市長に尋ねましたら、市長は答えられず
知事はその場合「違う首長と相談する」と答えられました。
つまり一元化できないと、私は論破したと思っています。
つまり、指揮官は一人にならないんです。
更には、住民投票で大阪市の廃止が決まってから、特別区の設置までの二年間
府庁も大阪市役所も特別区への移行のための仕事で手一杯になり、
大阪で一番大切な経済対策、成長戦略が停滞しないか心配しています。

安倍総理が答弁しているように、二重行政の無駄の解消と住民自治の拡充という目的は、
重要で意義のあるものだと、私たちも認識しています。
ですから、私たち自民党は危険なギャンブルをする事なく、その目的を達成するために、
大阪会議と総合区を提案しています。パネルをご覧ください。


大阪市廃止案では、広域行政の一元化については、大阪市を解体し、堺市は不参加のまま大阪府に移管されますが、
自民党案では、大阪会議のもと大阪府大阪市・堺市が参加し、
更に、関係市町村も参加し、戦略を一本化します。
また、財政調整などを協議する都区協議会も自民案では不要ですし、一部事務組合も不要です。
余分な意思決定の機関は増えません
基礎行政においては、府県並みの権限補を持つ大阪市長の下、
現在の区長よりも大きな権限を与える総合区長とし、区民が投票で区長を決める事も提案しています。
これによりコストも混乱もなく、大阪市を廃止・分割するも事なく
二重行政の無駄の解消と住民自治の拡充という重要な目的を果たす事が出来ると同時に、
間断なく大阪の成長戦略゜、景気対策を打っていけるのです。
これが大阪にふさわしい大都市制度であります。
以上、提案して次の質問に移ります。

―(※以下は大阪市廃止・分割構想には直接関係ありません)


それでは、この六年間の橋下・松井府政が一体どんなものであったのか、検証させていただきます。
まずは、その前段として、知事重点事業の問題点について纏めて質問します。
「クールジャパンフロントのまちづくり事業」について、昨年10月16日から一週間ほどの期間をかけて、
開発運営事業者の公募が行われたものの応募する企業が一件もなかったと報道されていました。
この事業について、応募がなかった理由は何であったと分析されておられるのですか。
また、公募方法に課題がなかったのかどうか、更に今後どうしていくおつもりなのですか。
お示しいただきたいと思います。

次に、「国際医療交流の拠点づくり事業」について、平成24年度と25年度の二年間、
予算執行は頓挫し、その後国際交流や観光促進の機能は事業目的から外され
核となる施設も42床の病院から19床の診療所となって、
海外旅行客を対象とする施設構想は、計画から大きく外れる事により、
事業規模が120億円から29億円へと約4分の1に大幅に縮小されています。
このように事業規模を縮小されいるにも拘わらず、事業継続に固執するのはおかしいのではないでしょうか。
これ以上、事業展開はないと理解しますが、いかがですか。

次に、「小・中学校の学力向上策」について、最近の学力調査の結果を見ますと、
平均正答率において一部改善があったものの全国水準との差が拡大したものや無解答においても、
改善が認められないものがあるなど、かなり厳しい評価が下されており
思うような成果は上がっていません。
この間、学校給食事業に債務負担行為で約246億円
また、私学には無償化を始めとする事業に約2,200億円以上の多額の税金が投入されてきましたが、
一方、緊急学力向上対策事業としては、平成20年度、約3,000万円
その後、累計で約10億円の対策が執られてきましたが、
果たして本当に学力向上のための対策が図られてきたのでしょうか、甚だ疑問です。
この問題をどう受け止められ、どうしようとされているのですか。
事業検証も含めたご説明をお願いします。

次に、「使える英語プロジェクト」について、三年間の期限で始められたこの事業では、
高校での取組の成果が出ていないばかりか、小・中学校の実績も芳しくありません。
約5億円近い税金を投入した割に実績成果が出ておらず
平成26年度からは別事業に衣替えをして実施しているようですが、
事業継続を決める前、三年間の取組の検証結果について、説明責任をきちっと果たされたのかどうか、
また、この事業成果を府民に納得のいくように説明できるのでしょうか。

次に、「太陽光パネルの設置に係る初期費用軽減のための融資事業」についてでありますが、
過去二年間の実績は目標の半分も届いていない現状にあります。
償還期間を十年以内とし、融資金利が1%で、償還期間を通して固定金利とする事業であるにも拘わらず、
実績が目標値を大幅に下回る結果となっています。
実績が低い原因は、一体何なのか、
また、今後どのようにしようとされておられるのか、
以上取り上げた五つの知事重点事業について、纏めて知事よりご答弁をお願い致します。

松井:(略)

花谷議員:
クールジャパン事業は結局、失敗でやめるという事ですね。
国際医療拠点事業は、事業目的を失っていると思います。
それでも継続するんですねぇ、ちょっと考えにくいです。
学力向上対策は、教育非常事態宣言を発して既に六年、何ら状況は改善されていないと思います。
使える英語事業も事業費の割に実績成果が出ず別事業に衣替えになっているではありませんか。
太陽光パネルの融資事業に至っては、あれほど原発廃止、フェードアウト、
再生エネルギーで代替をと言いながら、実は全く成果が上がらず、
原因はPR不足と言うのでは、あまりにもお粗末ではないでしょうか。

次に、知事の看板政策である幾つかの問題点について、質問していきます。
ちょっと時間の関係上、順番が変わったり、割愛になったりするかも分かりませんがご理解をいただきたいと思います。

まず、鳴り物入りで知事の看板政策として始まった部長公募制度・校長公募制度についてでありますが、
今や惨憺たる状態にあります。
知事が自信満々に任命された前商工労働部長が、女性職員に対し、いわゆるセクハラを起こし、
懲戒処分を受け、自主退職をした事件がありました。
知事は、任命責任があるにも拘わらず、全く責任を取られませんでした。
この件は、本人の人格の問題と片付けられてしまっていますが、本当にそれだけなのでしょうか。
この部長の経歴は、証券会社のセールスマンから始まり、公募で中学校校長を務め、
その後、次にまた公募で国の独立行政法人の労働団体の理事を務め、
またまた公募により、大阪府の商工労働部長を務める事になりました。
およそ、その職歴からも経済政策のエキスパートでもありませんし、
マクロの経済に精通しているとは到底うかがえません。
府の商工労働部長といえば、国では経済産業大臣です。
職務の重さは計り知れません。
結局、ジレンマを起こしたその部長が、結果的にとんでもない事件を起こした事は先に述べた通りであります。
大阪を再生するという知事が、政策の肝中の肝の人選にこんな疎漏な人選しか出来ぬとは呆れて物が言えません
「制度が悪いのではない、運用が悪いのだ」と開き直っておられますが、
運用しているのは誰ですか
採用を決定したのは誰ですか

また昨年、府教育委員会に採用された府立高校の公募校長が、大阪市内のスーパーマーケットで
万引きをして懲戒免職となる事件や大阪市でも公募区長や公募校長の不祥事が続発しています。
府では、公募制度の今後の方向性についてを取り纏め、採用試験の見直しも行っておられるようですが、
実際には、福祉部長も健康医療部長も住宅まちづくり部長も、みんな、国や府の職員を任用しているのが実態です。
「役人ではいかん、民間から人材を登用するのだ」という事ではなかったのでしょうか。
問題の目立つ公募制度をこれ以上続ける理由は全くないと思います。
直ちに廃止も含めた検討をすべきと考えますが、知事に伺います。

松井:
部長公募は庁内外を問わず幅広く人材を募集とする事で、そのポストに最も相応しく
より優秀な人材確保する事を目的として実施してます。
公募に行うにあたっては、先般取り纏めた公募制度の今後の方向性に基づき、
採用基準の明確化や勤務実績を踏まえ、一年毎の任期更新と、さまざまな対応策を講じる事としております。
今後とも公募を含め、私がえー部長に相応しいと考える人材
えー人材の適切に任用して参ります

花谷議員:
次に、観光局のあり方と府の責任についてでありますが、
そもそも観光局の設立にあたって、我が党は、「観光局」という、
まるで行政の組織であるかのような名称を使いながら、行政の組織ではなく
また、協会事業と言いながら、権限と責任の二重構造になった極めて不明確な位置付けの観光局事業に、
当初から懸念と疑義を申し上げて参りました。
この度、観光局の事業の失敗が判明しましたが、
観光局長の辞任と監査委員からの指摘による協会のガバナンス改革で問題を処理されようとしています。
しかし、問題の本質は、もっと別のところにあります
そもそも、この仕組みを作ったのは誰ですか

更に、この間、事業運営にあたっても、府の適切な対応があったとは到底言えず、
それにも拘わらず、府の責任には全く言及されていません
この問題の背景には「民間の発想で自由な取組みを」という知事の
極めてラフな対応が当事者に必要以上の自由度を錯覚させ、
また、到底民間ではあり得ない不明確な責任体制から、必然的に引き起こされたという事をしっかり認識すべきです。
知事は、自らの責任を含めてどのように考えておられますか。ご説明お願いします。

松井:
大阪観光局は、民間ならではの斬新な発想で事業を推進していく事が重要であると考えます。
えー府・大阪市・経済界で、合意の基に大阪観光局を設置を致しました。
こうした理念の基、事業えーの事業展開を図り、
この二年間で在阪外国人旅行者数が200万人以上増えました。
過去最高を記録しております。
えーFree Wi-Fiを府内1,800かしゅ、1,800カ所で稼働させるなど、大きな実績を上げたと思います。
えーしかしながら、監査でも指摘を受けましたが、組織と権限、責任の所在がまぁ不明確であった音楽イベントで、
えー局長のマネージメントが甘かった点、えーなどは、うむ、重く受け止めておりまして、
現在、大阪観光局と観光、大阪観光コンベンション協会の組織の一元化など、
えー体制の見直しに向けた協議を府・大阪市・経済界、えーと協会で進めているところであります。
観光局ほんと設置して良かったと思います
観光局がこれまで、えーやって来た海外プロモーション、大阪という名前がやはり世界中に、えー発信出来たと、
結果、えー東京と比べてもインバウンドの数、この率は大阪のほうが上ですし、
えーその皆さん方が大阪経済を、の活性化の牽引を今していただいてると思います。
えーそういう形で、観光局、えー非常にえー設置した事に、えーついての意義は十分感じれる、
感じてるところです。

花谷議員:
部長公募の問題も観光局長の問題も根っこは同じです。
実際の民間の世界とは違った、安易な民間進行で無責任な人選を進めたり、
無責任な組織運営を許したりした結果がこんな問題を冒した事、
これは、知事は真剣に反省しなければならないんじゃないでしょうか。
結局、世間ウケを狙った政策、これが破綻してしまったんではないですか。
更に、これまで橋下知事・松井知事は、事業の失敗の責任の所在
この明確が必要だと仰ってました
この件について、明確にお答えください

松井:
あの事業の失敗というのは、観光局の音楽イベントの、えー事業ですか。
今回の音楽イベントの、に関しましては、実行委員会の委員長として、
観光局長が責任を感じて、えー支出の一部をえー負担をされたという事です。

花谷議員:
観光局長が悪かったという事だというご答弁ですね。また別の機会にじっくりやらしていただきたいと思います。

次に、今月20日、中原教育長のパワハラ問題を調査する第三者調査チームの報告書が明らかにされました。
報告書では、権力を笠に着て暴言を吐き、威嚇をし、自分の意に沿わせるという事が
何度も起こっているという事であり、これはまさに本人の人格から起こったという事を如実に示しており、
これはまさに常習的な行為です。
更に驚いた事は、その後の対応です。
これほどの大問題を起こしながら、
反省はするが、職務は続けたい。進退は知事の判断に委ねる」と言うのです。
知事は知事で、驚いた事に
罷免の要件にはあたらない反省して、また、しっかり仕事をすれば良い」と、
まるで事の重大さを弁えず、何の問題もないかのような無責任な発言をし、
およそ一般社会の常識では考えられない事を記者会見で述べておられます。
昨日の答弁には、唖然とさせられました。
「一体、大阪は、どないなってるんや」との声が多数寄せられています。
教育長、並びに知事の責任ある答弁を求めます。

また、教育委員長は、一般職としての教育長としての処分は改めて行うと言っておられますが、
どうされるおつもりですか。
更に、教育長の暴言により、退職までした職員が居られるとの事ですが、
職員の名誉回復をどうされるおつもりですか。
教育委員長のご答弁を求めます。

中原徹:
報告書につきまして、不快な、或いは辛い思いをさせてしまいました関係職員の方々、立川委員、
及び府民の皆さんに、改めましてお詫び申し上げます。
今回の事案に対する私の認識は、報告書に記載の通りでありますが、
報告書の結果を全体として、あの重く受け止めております。
知事に、自分のあの進退の判断を委ねましたのは、子供たちの為にと進めてきた教育改革
途中で止めたくないという私個人の気持ちもありますが、
府の教育行政全体に関する事項ですので、えー私が決められる或いは決めるべき事ではない
任命権者である知事に、最終的に委ねべきだと考えたからであります。

松井:
教育委員の任命権者として、中原教育長の発言がパワハラスメントに該当すると認定された事については、
謙虚に受け止め反省するように、私からも本人に直接厳しく注意を致しました。
中原教育長には今後、職員とのコミュニケーションに十分留意をし、引き続き教育改革を進めて欲しいと考えています。

教育委員長 陰山英男:
教育長は、一般職の公務員であると同時に、特別職の教育委員としての身分を持っております。
報告書では、教育長の一連の言動に対して、教育委員としての資質要件である「人格が高潔」という部分について、
言及されるなど、厳しい評価になっております。
教育委員としての適格性の判断につきましては、制度上、教育委員会の権限の及ばないものであり、
この点については、既に任命権者である知事が「反省すれば問題ない」との判断をされておられますから、
今後は議会での議論を見守り、それを踏まえて一般公務員の処分について、
教育委員会として検討していく事になります。
それから、今回退職されました方は、中原教育長自らがその能力を高く評価され、
現場から引き抜きスカウトされた方々でございます。
そして、中原教育長の主要施策の中核を担われて参りました。
私もお詫びのためにお会い致しましたが、実に優秀な方でございます。
まぁ私から見れば、彼に出来なければ誰にも出来ず、もし出来ないのであれば、
寧ろその施策や指示そのものに無理があったのかなあというふうな事を思ったりも致しました。
まぁそうした方がハラスメントによって去られた事は、誠に遺憾な事と思っております。
大阪府教育委員会と致しましても、その損失というものは限りなく大きいというふうに評しております。
私も世の流れで、教壇を去った者でございます。
彼の心情を思うと、その無念は胸に迫るものがございます。
しかし、彼は恨み言一つ言う事もなく、えー「私の教訓を今後に生かしてください」とだけ仰いました。
改めて教育委員会を代表して、お詫びしたいと思います。
教育委員会と致しましては、この先生の思いをしっかり受け止め、
教育委員会の運営の正常化に努力していきたいというふうに考えております。

花谷議員:
教育長、4人の職員さんに対してどうされました?
きちっとお詫びをされましたか
調査の結果後でも結構ですし、どのように対応されたのか。
まぁ反省はされていると仰ってますが、名誉回復のために何かされたのかどうか教えていただきたいと。
もう一つはですね、もし貴方の部下に、教育長の部下の、まぁ校長でも結構ですし、
事務局の幹部の方でも結構ですが同様の問題を起こされた、その場合
教育長は、その方をどのような処分にされますか。

中原:
二つご質問いただきました最初のほうですけれども、
4人の方々に対しては、今その調査の性質がそのプライバシーに配慮してという事でしたので、
今直ぐそれをこう私が今動くと、おーそれがその何方なのかってが特定されてしまう事もあって、
えーあの勿論きちんと時間を空けて様子を見てですね、
然るべきタイミングで、えーま、そのおー方とのお気持ちにもよりますけれども、
おー機会があれば、あのーお詫びしたいなというふうにさしていただきたいと思っております。
それからもう一つの同様のあの案件がっていうの、これえーっとその同様の、えー事実の内容と、
おーその経緯であるとか、あー理由でありますとか、あー被害者の方の思いであるとか、
そういった事をちょっと総合考慮しなければなりませんので、あの一概に、あのこういう形で、
えー処分するってのは、今申し上げられません。

花谷議員:
いや、既に調査、受けておられるし、事実はよくご存知のはずですよ。
だから、その把握されている内容で、どのような処分をされますか。

中原:
えー当該、その事案を私がそれを受けた場合には、えー精査して、
でー、ですから、あー一旦そういう報告書が出たあとでも、もう一回きちっとその内容を精査して、
先ほど申し上げたような諸般の事情を考慮して処分に向かいたいと思います。

花谷議員:
今、処分すると自ら仰ったんで、その処分に応じたものをご自身で課してください
同様に知事にもお尋ねしたいと思います。
知事の信用されている部下、もしその部長がですね、今回、同様の問題を起こされたら
知事はどのような処分されますか

総務部長 矢冨直:
職員の懲戒に関する条例で、仮に他の職員に対する暴言により職場の秩序を乱す事に該当した場合は、
その標準量定は戒告または減給と規定されてるところでございます。

花谷議員:
どちらにしても処分はあるんですよ。
ですから、自らの責任を自ら判断出来ぬ人が、出来ない人が
どうして子供に人間のあり方を説けるのでしょうか
教育長は、出処進退を明らかにすべきであります。

次、特別顧問のご都合主義については、委員会へと回らせていただきたいと思います。

続いて、この度、公務員給与の回復措置に伴い、私立高等学校の経常費助成の2%カットを回復し、
国基準の経常費助成に戻すことを決定されたが、私立小・中学校に対する15%カット
金額にして12億円の助成削減は依然続けられるとの事です。
知事は、この度の私学助成制度の見直しに当たって、私学に通う複数生徒の家庭には、
新たな授業料軽減政策を導入される事を表明されました。
国の高校生修学支援基金事業の終了と、この度の見直しによって、
新たに一般財源の持出しが32億円増えるとの事です。
そして、この度の制度見直しによって、平成28年度には204億円の巨額の財源を必要としますが、
府の財政状況で今後安定して継続できるのですか。
また、この制度見直しは三カ年という事ですが、
一体、三カ年という期限は、どういう根拠で決められたのですか。先ずお尋ねします。

更に、昨年の9月議会で検討すると表明された、いわゆるキャップ制については、
何ら改善が見られませんが、どのようになったのか、知事にお答えいただきたいと思います。

更に、不可思議な事は、府立の中・高一貫校の新設です。
大阪府と大阪市との間で、それぞれ広域行政と基礎行政の役割分担があると言っておられた事からすれば、
府が中・高一貫校を設置する事は、全く意味不明です。
更に、「南河内の振興のために」と言いながら、「府下全域から生徒を募集する」との事ですが、
「公立学校は地域で」という政策も破綻してしまっています。
更に、教育委員会では、「今後希望があれば追加する事も排除しない」と言っています。
「財源がないから」という理屈も、「義務教育は地域へ」という理屈もみんななくなってしまいましたが、
それでも経常費カットを続ける理由を示してください。
私学助成は、選択の機会の保障と質の確保が担保されて、初めて成り立っている事をしっかりと認識すべきです。
知事のご答弁を求めます。
また、府立の中高一貫校の新設は、今後、これまでの府教育委員会と市教育委員会との役割分担を
変えるという事になりますが、どのように考えておられるんですか、教育長にもお伺いします。

(略)

花谷議員:
最後に、パネルをご覧ください。


これは大阪のワースト記録を纏めた一覧表です。
インターネット上に掲載されているものなどを基に抽出したものですが、
校内暴力件数、人口千人当たりの刑法犯認知件数や殺人事件の被害者数、窃盗犯認知件数は全国で最多です。
大阪が不名誉な記録を持っている事を表したものです。
これら各種統計に表れた大阪府の憂慮すべき実態と、その課題解決のための本来あるべき府政の役割を
パフォーマンスではなく、真摯に地道に実行する府政を取り戻す必要があります。
何でも賛成か反対マルかペケで答えを求め対立で解決しようとする府政でなく
みんなの力を結集する「協調の府政」を作り上げる事を切に願って、今議会の代表質問とさせていただきます。
ご清聴有り難うございました。




以上です。

総務省の「特段の意見なし」が「お墨付きをもらった」の解釈で、
松井「これほどの担保はもう無い
大幅な悪い影響を与えないという事で、意見なしなんです」て、都合のええ解釈すんな٩(๑`^´๑)۶

もし仮に住民投票で実現可能になって、悪影響があったら総務省に責任転嫁するんやろな。
当然、協定書を作成した大都市局にも責任転嫁。
区議会にも区長にも責任転嫁。
選択した市民も勿論責任転嫁w

花谷議員の「部長公募の問題も観光局長の問題も根っこは同じ」て指摘されてたけど、
結局、こういう問題だけやなく、松井・橋下らのやる全てが「根っこは同じ」やねん。

直接関係ない事でも手柄と解釈して自画自賛しまくるのに
悪い結果になったら責任は他者のみで一切責任は負わん。

こんな知事・市長でええんか?
大阪人、いつになったら気ぃつくねん?(#`皿´)<怒怒怒怒怒怒!!!



※以下、参照
大阪府・大阪市特別区設置協定書について

住民投票について

大阪市選挙管理委員会お知らせ


◆2015.3.10-3.24 衆議院 大西宏幸議員と宗清皇一議員の質疑「住民投票について」


◆大阪府議会
2015.03.10(火)大阪府議会 総務常任委員会「花谷充愉議員・ミスリードの指摘」

2015.03.06(金)大阪府議会 総務常任委員会 栗原貴子議員「大阪市廃止・分割構想について」

平成27年2月定例会日程(2月23日から3月17日まで)

2月定例会提出議案・審議結果一覧

平成27年2月定例会 常任委員会知事質問概要

平成27年2月定例会 本会議代表質問概要

録画中継 

会議録 

議員インタビュー

大阪府教育委員会会議


◆大阪市議会
・2015.03.18(水)大阪市会 財政総務委員会 明石直樹議員の質疑  長尾秀樹議員・柳本 顕議員の見解表明

2015.03.16(月)大阪市会 財政総務委員会  佐々木哲夫議員の質疑       柳本 顕議員の質疑

2015.03.13(金)大阪市会 本会議 柳本 顕議員の討論 断固反対‼︎ (柳本議員のブログ)

2015.03.13(金)大阪市会 本会議 特別区設置協定書に反対する山中議員の討論(要旨) (ブログ) 録画放映

2015.02.27(金)大阪市会 本会議 山中議員の代表質問と橋下市長の答弁(要旨) (ブログ) 録画放映

2015.02.26(木)大阪市会 本会議「丹野壮治に対しての橋下の答弁

2015.02.24(火)大阪市会 本会議「加藤仁子議員の討論

2015.02.09(月)大阪市会 税財政制度特別委員会・川嶋広稔議員の質疑「担保されずに住民投票?」

2015.02.09(月)大阪市会 税財政制度特別委員会・北野妙子議員の質疑「協定書は設計図か」


議決等案件事項一覧

録画中継

会議録


舐められてるの?大阪の公募区長・公募校長の不祥事がヤバすぎる まとめ

◆今井豊から各会派に対しての第4号「協議会だより」について

◆「大阪府・大阪市特別区設置協議会だより」
第1号~第3号

維新がボツにした「大阪府・大阪市特別区設置協議会だより 2015年3月 第4号 版下

◆維新が大都市局に提出した住民説明用のパンフレット案










◆2014.9.10(木) 「特別区設置協定書についての第1回合同勉強会」文字起こし
八重樫善幸議員  明石直樹議員  柳本顕議員  
宗清皇一議員    花谷充愉議員  長尾秀樹議員 







0 件のコメント: